<< slow learner #62 | main | slow learner #64 >>
2018.06.28 Thursday

slow learner #63

 

"The line it is drawn, the curse it is cast

 

The slow one now will later be fast

 

 the present now will later be past

 

The order is rapidly fadin'.

 

And the first one now will later be last

 

For the times they are a-changin'."

 

 

ボブ・ディラン

『The Times They Are a-Changin'』(1963)

 

 

 

 

 

 激しく動いてますね、世界。アメリカはこれからモンロー主義的になってゆくでしょうし、EUはかろうじて統合を保ちつつ、内部では国民国家が分解し始めるでしょう。東アジアも中東も、これからがらっと変わってゆきそうです。もうすでにきざしはありますが、20世紀の常識は21世紀の非常識だということが、これからますますはっきりしてくるのだと思います。ゆく河の流れは絶えずして、しかももとの水にあらず。たあ〜いむすであ〜あちぇいんじん。

 

 

 そんな世間の喧噪から遠くはなれて、相も変わらず蚊帳の外からマイペースでお届けする slow learner。今月もひきつづきタツロー・ヤマシタ・スタディーズ。1984年のアルバム『Big Wave』から “Magic Ways" の巻。

 

 

 山下達郎アレンジでは、パーカッションなど、ちょっとした飛び道具的な楽器が非常に効果的に使われます。この曲ではウッドブロックやカウベルに加えて、オートハープというちょっと変わった楽器が印象的に使われています(右チャンネルから聴こえてくるキラキラした音がそれです)。タイトルからピンとくる方にはすぐわかると思いますが、これは明らかに Lovin' Spoonful の1965年のヒット曲、 "Do You Believe In Magic" へのオマージュですね。

 

 

 え、オートハープって何?ラヴィンスプーンフルって誰?うーん、遥か銀河系の彼方、60年代の米国、ニューヨークはグリニッヂヴィレッジに、ジョン・セバスチャンという眼鏡のお兄さんがおりまして...。

 

 

 

 

 さすがにオートハープの音はソフトシンセにも入っていませんので、ハープシコードの音をいじってそれっぽい音をつくってみました。達郎さんの音楽には、こういった「わかる人にはわかる」暗号が散りばめてあって、それを見つけるのもポップスファンにとっては秘かな楽しみのひとつなのです。近年の音楽シーンでは、こういった「本歌取り」のような手法で音楽への愛情をさりげなく示すミュージシャンが、めっきり少なくなったような気がします。どんな表現でも「個性が大事」なことに異論はないのですが、その「自分らしさ」というのものは、「他者の存在」によって支えられているものなのだという視点は忘れてほしくないですね。

 

 

 それにしても、イントロから鳴り響く達郎さんのシャープなギター・カッティングはお見事。ここ数年自分なりに試行錯誤してきて、カッティングについてはそれなりにノウハウがたまってきたので、次回からタツロー・ヤマシタ的なギター・サウンドにするためのポイントをいくつかまとめてみようと思います。

 

 

コメント
管理者の承認待ちコメントです。
  • -
  • 2018.11.14 Wednesday 15:09
コメントする








 
この記事のトラックバックURL
トラックバック
Calendar
    123
45678910
11121314151617
18192021222324
252627282930 
<< November 2018 >>
Selected Entries
Categories
Archives
Recent Comment
Recommend
Links
Profile
Search this site.
Others
Mobile
qrcode
Powered by
30days Album
無料ブログ作成サービス JUGEM