2016.09.17 Saturday

slow learner #41

 

「思うんだが、あんたたちはそろそろ、

 

すてきな新しい嘘をたくさんこしらえなきゃいけないんじゃないか。

 

でないと、みんな生きていくのがいやんなっちまうぜ」

 

 

カート・ヴォネガット・Jr

『スローターハウス5』

 

 

 

 

 

 

Tin Pan のライブっていつでしたっけ?

 

「2001年ですね。えーっと福岡サンパレス」

 

ー 佐藤博さんもいましたよね

 

「そうでした。僕は大貫さんと美奈子さん目当てだったですけど」

 

ー 大貫さんしか見てなかったでしょ

 

「はは、いや、そんなことないですって。茂さんも林さんも生で見るのはじめてでしたから。

当然、細野さんや小坂忠さんもいたし。豪華メンバーでした」

 

ー 佐藤さんのソロ・コーナーもありました


「印象的でしたね。唄ったのは『トムソーヤの日』だったと思います。

みなさん自分の世界というか色を持っていらっしゃる方ばかりですが、佐藤さんもそうでした。

唄いだすとぱっと景色がかわるんですよ。でも欲を言えば、昔の曲も聴きたかった。

佐藤さんの70年代の仕事がとても好きだったので。細野さんにもつうじる無国籍な音楽でね」

 

ー アルバム『Awakening』はリアルタイムで聴いていたんですか

 

「いやいや、1982年だとまだ小学生ですから。87、8年くらいに初めて意識したんだと思います。

当時よく聴いていたラジオ番組の中に角松敏生さんのがあって、日曜日の朝だったかな。

結構選曲がよくて、それこそ、ティンパンアレーとかはっぴいえんどがよくかかってたんですよ。

その番組で佐藤さんの『山手ホテル』も聴いたんです。今考えると、だいぶませてましたね。

で、ある時、好きだった達郎さんの曲で聴ける印象的なピアノを弾いてる人と、この『山手ホテル』

っていう曲を唄ってるのが同じ『佐藤博』っていう人だっていうことに気がつくわけですよ。

そこから、レコード買うときは必ずミュージシャンとプロデューサーのクレジットを見るようになりました」

 

ー 80年代の佐藤さんはどうでした

 

「それが、あまり好きじゃなかったんです。当時はシンセのキラキラしたかんじが苦手で。

十代の頃ってもっとプリミティブなR&Rの初期衝動的なものにひかれるじゃないですか。

『流行りものは悪だ』みたいな。若いもんのへそまがりっていうんですかね」

 

ー 今聴くとすごくよいですよね

 

「はい。特に『Awakening』は70年代と80年代をつなぐ作品で、洗練されつつレイドバックしてて。

リンドラムによるリズム・トラックも一貫した色彩があるし。ずっと聴いていたくなります。

佐藤さんの音楽には、打ち込みとか一人多重録音にありがちな息苦しさがないんですよね。

テクノロジーを多用してるのにどこかパーソナルな肌触りがあって、クールだけど冷たくない。

十代や二十代の頃にはサウンドの目新しさに惑わされて本質が見えてなかったんだなと」

 

ー ほんとに亡くなられるのが早すぎました

 

「そうですね。もっとリアルタイムでちゃんと聴いておけばよかったです。

でも、大きな波はゆっくり伝わるっていうか、遅れた分だけ深く届くものもあると思う。

なんつーか、そういうのって悪くないなと思います」

 

 

 

佐藤博さんの1982年のアルバム『Awakening』から ”You're My Baby" に挑戦

の巻でした。

うーん、むずかしい。

 

 

このつづきは満月の夜に

 

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